【参照記事】
【J2:第39節 横浜FC vs C大阪】レポート:両チームの課題は解決せず。三浦淳宏のスーパーキック2本が、シュート20本のC大阪から勝点2を奪う。/J's GOAL
[ J2リーグ戦:第39節 試合総括 ]王者の広島が貫録の快勝。山形が湘南を抜いて2位へ再浮上。/J.League


一進一退の攻防、手に汗を握る試合展開だっただけに、両チーム共に逃がした魚は大きかった。

横浜FCはメンバーの入替を今節も行った。

左SBはDF太田宏介が警告の累積により出場停止。代役にはMF三浦淳宏が第36節vs広島以来の3試合ぶりに。また、右SHにはDF山田卓也を起用。こちらは第33節vs山形以来、約1ヶ月・6試合ぶりのスタメン起用となった。

一方、C大阪は前節からのメンバーは無く、ほぼ固定メンバーで挑む。

前半はパス主体の攻撃と高い守備意識、中盤でのプレスと普段以上の緊張感で展開し、少しのパスミスと一瞬の隙で攻守が入れ替わる。

攻撃に関しては、横浜FCがカウンターからサイドに展開してクロスを中心に組み立てる。対するC大阪は前線に預けて、攻撃的MF香川真司、乾貴士がドリブル突破を図る。

均衡を破れたのは37分。中盤のボール回しからDF三浦淳宏へボールが入ると、中央方向にドリブルで持ち込み、ミドルシュートを叩き込み、待望の先制点を奪う。

ゲームの主導権を握り始めていたC大阪とっては痛く、信じられない失点を喫し、前半が終了する。

後半に入ると、C大阪は香川、乾が中央へドリブルを仕掛け、横浜FC守備陣を切り崩しに掛かる。

案の定、横浜FC守備陣はこの変化に対応しきれず、C大阪攻撃陣が何度も決定機を作り出していき、FW小松塁に66分、74分と立て続けにゴールを決められ、遂に逆転を許す。

しかし、サッカーと勝負の恐ろしさを知る事となる。

逆転を許した3分後の77分。DF三浦淳宏が右サイドからの距離のあるFKを蹴る。ボールは見事なカーブを描き、ゴール前へ。ゴール前でFW難波宏明がC大阪GK山本浩正と競り合うが、そのままスルーとなり、ゴール前に待ち構え、走り込んでいたDFエリゼウが押し込み、試合は再び振り出しに。

同点後、横浜FCはFW御給匠、C大阪はFW古橋達弥を投入するが結果は2vs2の引き分けで終了。

横浜FCはこの試合で、数字上のJ1昇格が完全に消え、来季もJ2が確定した。

同点に持ち込めたのは、「個人技」と「セットプレー」。

来季以降のベースアップを望むのであれば、「個」の力に頼らず、「組織」としての戦い方を再考、熟考していくべきなのではないだろうか。

劣勢の中、引き分けに追い付いた事により、問題や修正点が先送りにならない事を願いたい。


次節、第40節vs福岡までの約2週間。

鳥取キャンプ、LEOC Special Match vsガイナーレ鳥取、天皇杯3回戦vs沖縄かりゆしFCを挟む。

2週間と言う僅かな時間だが、課題、問題・修正点を含め、改善できる所は少しでも改善していき、自分達のスタイルを取り戻していきたい。